qSOFAでふるいにかける/敗血症と敗血症性ショックの定義/肺炎のA-DROP/遅らせてはいけないことと、ソースコントロール。
| 軽症〜中等症 | 重症・ショック | |
|---|---|---|
| 速度 | 培養を丁寧に採り、必要な検査をそろえてから始める | 採れる範囲で採り、抗菌薬を待たせない |
| 外すことの許容 | 外れても培養結果で変えられる | その場で取り返せない。広めに始める |
| ESBLのカバー | リスクがあってもカバーしない | リスクがあればカバーする(第6章) |
| 場所 | 外来または一般病棟 | ICUを含めた管理を考える |
ベッドサイドで、採血も待たずに数えられる3項目です。
| 項目 | 基準 |
|---|---|
| 意識 | 意識変容(GCS < 15) |
| 呼吸 | 呼吸数 22回/分 以上 |
| 血圧 | 収縮期血圧 100 mmHg 以下 |
3項目を数えるだけの qSOFA スコアツール を用意しています。
用語を整理しておきます。Sepsis-3 の定義です。
| 定義 | 実務上の目安 | |
|---|---|---|
| 敗血症 | 感染に対する制御不能な宿主反応による、生命を脅かす臓器障害 | 感染が疑わしく、SOFA スコアが2点以上急に上がった |
| 敗血症性ショック | 循環・細胞・代謝の異常が大きく、死亡率が高い病態 | 十分な輸液をしても昇圧薬が必要で、かつ乳酸が高い |
6臓器を評価する SOFA スコアツール があります。ベースラインからの上昇を見るためのものなので、もともとの臓器障害がある患者では、その分を差し引いて考えます。
市中肺炎では、日本呼吸器学会の A-DROP で重症度を置き、外来か入院か、ICUかを決めます。
| 項目 | 基準 | |
|---|---|---|
| A | 年齢 | 男性 70歳以上、女性 75歳以上 |
| D | 脱水・BUN | BUN 21 mg/dL 以上、または脱水あり |
| R | 呼吸 | SpO₂ 90% 以下(PaO₂ 60 mmHg 以下) |
| O | 意識 | 意識障害あり |
| P | 血圧 | 収縮期血圧 90 mmHg 以下 |
| 点数 | 区分 | 対応 |
|---|---|---|
| 0点 | 軽症 | 外来治療が可能 |
| 1〜2点 | 中等症 | 入院を検討する |
| 3点 | 重症 | 入院。ICU を考慮する |
| 4〜5点、または3点で意識障害か血圧低下を含む | 超重症 | ICU での管理 |
A-DROP は市中肺炎のための道具です。誤嚥性肺炎や医療関連の肺炎では、そのまま当てはめるのではなく、背景と全身状態をあわせて判断します。
敗血症を疑ったら、順番と速度が決まっています。
| やること | 注意 | |
|---|---|---|
| 1 | 培養を採る | 血液培養2セット。ただし抗菌薬を待たせるほど時間をかけない |
| 2 | 抗菌薬を投与する | 広めに、速やかに。フォーカスに届く薬であること |
| 3 | 輸液を始める | 循環の評価を繰り返す |
| 4 | 乳酸を測る | 高ければ治療後に再検して下がるかを見る |
| 5 | ドレナージすべきものを探す | 膿瘍、閉塞した胆道や尿路、感染したデバイス |
ソースコントロールを忘れないでください。閉塞した胆道、閉塞した尿路、膿瘍、感染したデバイス。これらは抗菌薬をどれだけ広げても解決しません。重症であるほど、薬より先に手を動かす必要がある病態を探します。
重症度をどう置き、次に何をしますか。