開始条件(スピロノラクトン・エプレレノン)
血清 K < 5.0 mEq/L
eGFR > 30 mL/分/1.73m²
開始後1〜2週間で K と腎機能を再検。以後も定期的に。
スピロノラクトン(アルダクトンA)
| 開始量 | 12.5 〜 25mg/日 |
| 目標量 | 25 〜 50mg/日 |
女性化乳房・乳房痛が男性の数%に生じる。出現したらエプレレノンへ変更。
エプレレノン(セララ)
| 開始量 | 25mg 1日1回 |
| 目標量 | 50mg 1日1回 |
| eGFR 30〜50 | 25mg 隔日で開始し、25mg/日を超えない |
性ホルモン関連の副作用がスピロノラクトンより少ない。
微量アルブミン尿を伴う糖尿病、中等度以上の腎機能障害、高K血症では投与に制限がある。添付文書の禁忌を確認すること。
フィネレノン(ケレンディア)
非ステロイド型 MRA。2025年12月22日に慢性心不全の適応追加(標準的な治療を受けている患者に限る)。LVEF 40% 以上を対象とした FINEARTS-HF が根拠で、国内ガイドラインでは症候性 HFpEF に推奨クラス IIa。
| eGFR ≧ 60 | 20mg 1日1回で開始 → 4週後を目安に 40mg |
| eGFR 25〜60 | 10mg 1日1回で開始 → 4週後を目安に 20mg |
| 開始条件 | 血清 K ≦ 5.5 mEq/L/eGFR ≧ 25 |
2型糖尿病を合併した CKD に使うときとは用量が違います(そちらは最大 20mg)。適応で用量を取り違えないこと。
増量の前に K と eGFR を確認する。SGLT2阻害薬との併用は可。
スピロノラクトン・エプレレノンとは併用しません。MRA は1剤です。
高K血症が出たら
K 5.0〜5.5:すぐ止めない。まず再検(溶血による偽性高K血症)+原因検索(併用薬・脱水・K製剤・低ナトリウム塩)。
K 5.5〜6.0:減量。K吸着薬の併用を検討し、可能なら継続する。
K > 6.0 または心電図変化:中止し、高K血症の治療へ。