Rate → Rhythm → Axis → Interval → ST-T。順番に測れば、見落としは激減する。
状況に応じて2つの方法を使い分けます。
| 心拍数 | 呼び方 |
|---|---|
| < 50 /分 | 徐脈 → 第5章 |
| 50 〜 100 /分 | 正常 |
| > 100 /分 | 頻脈 → 第4章 |
調律の判定は、3つの質問に順番に答えるだけです。
| 質問 | 見るところ | 意味 |
|---|---|---|
| ① P 波はあるか | II 誘導と V1 が見やすい | ない → 心房細動・接合部調律・心室調律を考える |
| ② P と QRS は 1:1 か | P の数と QRS の数を数える | P が多い → 房室ブロック・心房粗動 QRS が多い → 心室性・房室解離 |
| ③ RR は整か | キャリパー・紙の端でも可 | 不整 → 心房細動・期外収縮・II 度ブロック |
正常と言い切るには、次の3条件をすべて満たす必要があります。
第1章のとおり、I 誘導と aVF 誘導の QRS の向きで判定します。両方上向きなら正常軸。それだけです。
軸偏位そのものは緊急所見ではありませんが、他の所見と組み合わせると意味を持ちます。たとえば頻脈+右軸偏位+V1〜V4 の陰性 T なら肺塞栓が現実味を帯びます(第7章)。
ここが5点法の中核です。目分量でだいたい正常と言わず、必ず小マスを数えて秒に直します。
| 間隔 | 正常 | 延長したら |
|---|---|---|
| PR | 0.12 〜 0.20 秒 | > 0.20 秒 → 房室ブロック(第5章) < 0.12 秒+δ波 → WPW(第7章) |
| QRS | < 0.12 秒 | ≥ 0.12 秒 → 脚ブロック・心室調律・高K・薬剤中毒 |
| QTc | 男 ≤ 0.44 秒 女 ≤ 0.46 秒 | > 0.50 秒 → torsades de pointes の危険(第7章) |
QT 間隔は心拍数によって伸び縮みします(速いほど短い)。そのままでは比較できないため、心拍数 60/分だったらどうなるかに換算します。これが QTc(補正 QT)です。
最後に ST-T を見ます。1誘導だけの変化は、原則として採用しません。