初期研修医向け 血液ガス講義

血液ガス
判読ノート

「読める」が「使える」になるまでの8章。解説中心で、当直前に読むと効く。

まず、この症例を見てください
22歳女性。うつ病・パニック障害にて近医精神科通院中(SSRI内服)。数日前から頭痛が続き市販のアスピリン鎮痛薬を連日多量服用。本日、嘔吐6回・深く速い呼吸・意識混濁で救急搬入。「耳がキーンとする」と訴えあり。体温 38.6℃。母親は「精神科の薬の過量服薬かも」と申告した。
項目基準値
pH7.55 ↑7.35–7.45
PaCO₂24 mmHg ↓↓35–45
HCO₃⁻21 mEq/L22–26
Na⁺143 mEq/L136–145
Cl⁻88 mEq/L ↓98–106
❌  よくある間違い
アルカレミア+PaCO₂↓→「呼吸性アルカローシス」→「パニック障害の既往もあるし、過換気症候群では?」HCO₃⁻ 21もほぼ正常だし追加検査は不要…
これは重大な見落としです。
AG = 143 − (88+21) = 34(著明上昇)
⚡ Δ比 = (34−12)÷(24−21) = 7.3(>>2)→ 三重酸塩基異常:サリチル酸中毒
過換気症候群なら AG は正常のはず。耳鳴り・発熱・Cl⁻↓が見落とされていた。
5ステップを身につければ、この症例は必ず解けます。
第1章から順に学んでいきましょう。
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学習進捗 0 / 7 章完了
第1章から始めましょう
第1部 ・ 基礎から5ステップへ
1 血液ガスの基礎pH・PaCO₂・HCO₃⁻・基準値・方向ルール 2 5ステップ判読法系統的なフレームワーク・2症例で通し読み
第2部 ・ 代償・AG・鑑別
3 代償の評価代償式全6つ・急性 vs 慢性・混合性の見抜き方 4 アニオンギャップとΔ比AG計算・アルブミン補正・デルタ比の解釈 5 代謝性アシドーシスの鑑別AG開大型の原因疾患・AG非開大型・尿中AG
第3部 ・ 応用
6 混合性・三重酸塩基異常混合性のサイン・4つのパターン・複雑症例 7 酸素化の評価A-aDO₂・P/F比・ARDS分類・症例
まとめ
まとめ早見表(チートシート)全公式・基準値・鑑別リストを1ページに 鑑別診断一覧5つの酸塩基障害・原因疾患を網羅した当直リファレンス
ツール
血液ガス判読ツール数値を入力すると自動で判読・代償計算 計算ツール 判読トレーニング症例クイズ形式で理解度を確認 クイズ
関連サイト
MedCalc Tools — medcalcs.app救急・糖尿病・整形など16の医療計算ツール

このサイトについて

血液ガスの判読は、研修医が当直中に最も「わからない」と感じる手技のひとつです。このサイトは「解説を先に読む」スタイルで設計されており、知識をゼロから積み上げて8章で判読の全体像をカバーします。

各章は概ね10〜20分で読み終わります。読了ボタンを押すと進捗が保存され、次回の続きがすぐわかります。データはすべてこの端末のみに保存され、外部には送信されません。